すのこベッド専門店

どっちを選ぶ?「折りたたみ型すのこベッド」と「ベッド型すのこベッド」

折りたたみ型すのこベッド?ベッド型すのこベッド?

すのこベッドは2種類ある

すのこベッドの種類には大きく分けて2つのタイプが存在します。

「カビ対策に強い」というすのこベッドの特徴は共通していますが、それ以外ではまったくと言って良いほど違う特徴をもった製品のため、まずは購入の目的を達成するのがどちらのタイプのすのこベッドなのかを見極めることが重要です。

便利な折りたたみ型と寝心地重視のベッド型

すのこベッドには床に直接布団を敷いて寝る方のための「折りたたみ型すのこベッド」と、ベッドの床板部分がすのこ状になっている以外は通常のベッドと何ら変わらない「ベッド型すのこベッド」の2種類があります。

まず最初にお伝えしたいのは、寝心地だけを考えるのなら断然「ベッド型」がおすすめだということです。

折りたたみ型すのこベッドのデメリットは寝心地

簡易的なつくりが多い「折りたたみ型」

寝心地を考えるとベッド型に軍配があがる理由はいくつかありますが、床に直接敷くタイプの「折りたたみ型すのこベッド(※1)」は、使用しない時に折り畳んでコンパクトに収納する必要があるため、ベッドとしては簡易な作りになっているケースが多いからです。

実際、床に敷くタイプの折りたたみ型すのこベッド(※1)では耐荷重試験をすることが難しいため、耐荷重の表記ができない商品が一般的です。

値段だけを考えて「激安」すのこベッドを買ってしまうと、簡単に破損してしまい、まさに「安物買いの銭失い」ということになって後悔することになります。

販売店舗によっては、「折りたたみすのこベッド」ではなく「折りたたみマット」と表現しているお店もあります。

つまり、ベッドではなく、あくまで通気性を確保するためのマットの一種というわけですね。

(※1)ここで言う「折りたたみ型すのこベッド」は脚が付いておらず、使用しない時は仕舞えるすのこベッドのことを指しています。折りたたみ型でも脚が付いていて常駐するタイプのすのこベッドは「ベッド型」として分類しています。

寝心地を補完する寝具との組み合わせを

お部屋のスペースの関係で寝ている時以外は収納しておけるすのこベッドを探していたり、フローリングに布団を敷いて寝ていたら布団がカビてしまい(!)、慌てて布団の下に敷くすのこベッドを探している方もいらっしゃることと思います。

そういう時、折りたたみ型すのこベッドは最適です。

折りたたみ型すのこベッド
折りたたみ型のすのこベッド

二つ折りにして立てておけるタイプのすのこベッドなら、折りたたみ時にそのまま敷き布団を干してしまうこともできるので、敷きっぱなしの時と比べてカビの原因になる湿気を大量に逃がすことができ、衛生的です。

便利だけど寝心地に少し難のある折りたたみ型すのこベッドを選ぶときは、厚みのある敷き布団や高反発マットレスと組み合わせることで、折りたたみ型すのこベッドのデメリットを解消して寝心地を改善することができます。

フローリングのカビ対策として購入されることの多い折りたたみすのこベッドの選び方については、下記の記事で詳しく解説していますので、是非ご覧ください。

折りたたみすのこベッド
専門店がおすすめする「カビが生えにくい」折りたたみすのこベッド
「布団を頻繁に干すことは難しい」ということを前提とした「カビが生えにくい」折りたたみすのこベッドの選び方を、すのこベッド専門店の視点から解説します。

西洋式ベッドが進化。日本人のためのベッド型すのこベッド

今や日本人の半分がベッドで眠る生活をしていると言われていますが、江戸時代には「畳に布団」という文化が定着していた日本に西洋式の「ベッドにマットレス」文化が持ち込まれたのは、明治から大正時代にかけてだと言われています。

日本で一番歴史の古いベッドメーカーの創業は1926年、フランスベッドが創業したのが1949年ですから、日本で西洋式ベッドが定着したのは、ほんの最近の話なのです。

余談ですが、西洋でベッドが発達したのは、床が汚すぎて脚付きの寝台でないととても横になれない、という事情があったようです。欧米では今でも寝室に靴を履いて入りますが、その名残りです。

ベッドに上がるまで靴を履いている、というのは日本人には考えられない感覚ですね・・・。

西洋式ベッドは湿気に弱い

西洋式ベッドは選択肢が豊富で、デザイン性が高いベッドも多く、インテリアとしてもお洒落です。

また、高齢の方にとっては起き上がりのときに膝の負担が少ないというメリットもあります。

和室の衰退とともに西洋式ベッドが日本人の生活にどんどん浸透していったのも当然です。

しかし、西洋式ベッドにも大きな弱点がありました。それが西洋式ベッドは「湿気に弱い」という問題です。

正確に言うと、日本の高温多湿の気候と西洋式のベッドは相性が悪いのです。

マットレスの下は湿気が溜まりやすい

突然ですが、ベッドのマットレスを上げて換気をしてみたことがありますでしょうか?
恐らく、ほとんどの方がないはずです。

マットレスはとても重いですから、女性では持ち上げることが難しく、基本的に敷きっぱなしになります。その結果、どうなるのかをご覧下さい。

マットレスの下にびっしりと生えたカビ
マットレスの下にびっしりと生えたカビ

これはあるお客様が6ヶ月以上マットレスを敷きっ放しにした結果、マットレスを上げてみたらカビがびっしりと生えていた、という写真です。

白くポツポツと点在しているのがカビです。

このお客様はこの状態を見てすぐにすのこベッドへの買い替えを決断したとのことですが、気づかなければその先もずっと毎日大量のカビと一緒に睡眠をとっていたことになります・・・。

日本は高温多湿の気候です。梅雨の時期などは湿度が80%近くまで上昇します。

日本で上げ下げの難しい重いマットレスではなく上げ下げの簡単な布団が発達したのも、湿気を逃がすという意味では合理的な理由があったのですね。

さらに、昔の日本の住宅は木造で適度に風通しの良い構造をしていましたが、最近は気密性の高いマンションも増えたことから、住宅の中に湿気が溜まりやすくなっています。

そんな中、西洋式ベッドの寝心地という良さは継承しながら、西洋の事情ではなく、湿度が高い日本の気候に合わせて作られたのが「ベッド型すのこベッド」なのです。

日本の気候にぴったりなベッド型すのこベッド
日本の気候にぴったりなベッド型すのこベッド

まとめ

折りたたみ型すのこベッドはスペースに余裕がなくても使うことができて、フローリングに直接布団を敷くことと比べて通気性に優れた、とても便利で健康的な寝具です。

反面、折り畳んで収納できるように作る必要があるため、寝心地や耐久性という意味ではどうしても劣ってしまいます。

折りたたみすのこベッドをご検討の方は、価格が多少高くてもしっかりとした作りのすのこベッドをお選び下さい。それが長い目で見るとお金を節約することに繋がります。

簡易的な折りたたみすのこベッドを利用する場合は、敷き布団を折りたたみすのこベッドに合ったものに変えることで、寝心地を改善できます。

スペースに余裕があることは条件になりますが、すのこベッドとして折りたたみ型とベッド型のどちらを購入するかをお迷いの場合は、寝心地に優れたベッド型すのこベッドをおすすめします。

次のページは、すのこベッドを購入するときにマットレスを使った方が良いのか、布団を使った方が良いのかについて解説した記事です。折りたたみ型を検討中の方もベッド型を検討中の方も参考になると思いますので、是非確認してみて下さい。

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